マダニ寄生、増えてます!

恵庭もようやく夏の気温になり、お散歩も気持ちいい季節になりましたね。
特に恵庭や千歳は、公園や広場が多く、また少し車で走れば、ドッグランや森の中にだって行けてしまいます。
大阪から移住してきた院長にとっては、まさに天国のような散歩環境です。

ところが、その環境の良さが災いしてか、お散歩中にマダニに食いつかれてしまったワンちゃんも、多数来院しています。
よく山歩きなんかをされる飼い主さんだと、すぐにマダニと気づかれるんですが、「小さいイボができたんですー。」とご来院されるケースも半分位はあります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA                ↑あくまでイメージです。

マダニは動物の体に付着すると、口の先端をしっかりと皮膚に食い込ませてから、何日もかけて血を吸っていきます。
一度しっかりと食いつくと、ちょっと引っ張った程度では、まず取れません。
無理に引っ張ると、頭や口先だけがちぎれて皮膚の中に残ってしまうくらい、しっかりと固定されているのです。
初めはほんの米粒にも満たないような大きさですが、血を吸ってどんどん膨らみ、最終的には小指の先くらいの大きさになります。
飼い主さんがダニに気づくのは、かなり大きくなってからのことがほとんどです。
この頃になると、ダニの唾液の中に含まれている細菌や寄生虫が、動物の体内にも入ってしまっている心配があります。
最近のトピックスとしては、ダニに噛まれたことが原因で、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」というウイルス病に感染して亡くなられた方もいらっしゃいます。
幸い、SFTS自体は犬や猫での発症例はありませんが、この他にライム病やバベシアなどの病気に感染する可能性があります。

○動物は毛深いので、もしマダニが付いていてもなかなか発見できない。
○吸血される時間が長いと、ダニが媒介するいろいろな病気に感染する可能性がある。

このことから、「ダニが付いたら取る。」ではなく、「ダニが付かないように予防する。」ことが非常に重要だと言えます。
マダニの予防には、おやつタイプで1か月間効果が持続する予防薬が主流ですが、3か月持続するタイプやスポットタイプなど、その子に合わせていろいろな選択肢があります。
安心してお散歩を楽しむために、フィラリアだけでなくマダニの予防も、ぜひご相談下さい!